赤ちゃんって良いですよね(その1)

マジマジョ 白雪 リン(演:隅谷百花(現おはガール、ガールズガールズ))
     小田原 カイト(演:下川恭平)               
国分寺宙太(演:前田航基)                 


今回のお話は、マジマジョ18話で登場したカイトの従兄弟「国分寺宙太」とのお話です。あまり印象にないと思います(実は私も)が、設定上使いやすいキャラなので、登場させてみました。なお、当時は大学生でまだ未婚だったと思いますので、奥さんや子どもについては、完全に創作です。
お話の位置づけとしては、「リンとカイト」、「リンの告白」の続編というイメージで作りました。


今日のリンとカイトは、ゆめの風から電車を乗り継いで都内に来ていました。
賑やかな駅前からgoogleマップを頼りに静かな通りへと入っていきます。
「カイト、まるで迷路です。これはミステリーです…。」
「なーに言ってるんだよ、リン。スマホの通り行けば良いんだよ。」
「スマホになっても地図はどうも苦手で…。」
「リンって典型的な女脳なんだな。またリンの苦手なもの見つけちゃった。」
「別に地図が読めなくても良いのです。いざとなったら魔法で…」
「それ、間違っても兄貴たちの前で言うなよ?」
「はい…。」
そんなやり取りを繰り返すうち、リンとカイトはgoogleマップの指し示すゴールへ辿り着きます。
「ここだな。」
そう言ってカイトが指さすのは、1棟の3階建てマンションでした。
そのままエントランスを抜けて、指定の103号室の前まで来ます。
「ピンポーン!」
力強くカイトがインターホンを押すと、
「おっ、カイト達だろ?入って来ていいぞ!」
と、『どちら様ですか』でもなくいきなり入室許可が下ります。
カイトもそのまま、
「お邪魔しま~す、兄貴、入るよ?」
とドアを開け、リンもカイトの後ろに続きます。
「お邪魔しま~す。」
玄関口で2人を出迎えるカイトの従兄弟である国分寺宙太、そして1歩後ろにはその妻星奈、さらに星奈の腕の中にはその息子宙(そら)が抱かれています。
「よく来たな、カイト、リンちゃん!」
「遠くから大変だったでしょ、さあさあ、上がって。」
用意されていたスリッパを履き、リンとカイトは宙太達に続いてリビングへ。
「リン、アレを…。」
「あ、そうでした…。」
星奈がリビングに置いてある歩行器へ宙をセッティングしたところで、
「星奈さん、あの、これ…、つまらない物ですが…。」
「リンと俺で選んでみたんだ、おむつケーキってやつ。」
リンが星奈に手渡した物は、おむつケーキと呼ばれる、ケーキの外観に見立てたタオルの中におむつがいっぱい詰まった、子どもを育てる親にとっては大変重宝するものでした。
「あら~、気を遣わなくて良かったのに~、手ぶらで良かったのよ。でもどうもありがとう、本当に可愛いし、これ助かるのよ~。」
「いえいえ~。喜んでいただければ、カイトと悩んだ甲斐があります。ところで、宙くんは何ヶ月でしたっけ?」
「宙は今月で9ヵ月になるのよ。」
「へえ~、赤ちゃんって1歳にならなくても、けっこう色んなことができるんですね~。」
身近に赤ちゃんのいないリン。1歳にも満たない宙が歩行器を使って縦横無尽にリビングを駆け回る姿を見て、素直に関心します。
「リンちゃん、良かったら宙のこと抱っこしてみる?」
「えっ、良いんですか?」
「もちろんよ!」

(「その2」へ続く)

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