リンの告白(その2)

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マジマジョ 白雪 リン(演:隅谷百花(現おはガール))
     小田原 カイト(演:下川恭平)      


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その頃カイトの部屋。
「何だよ、リンが魔法使いって。やっと俺のことを好きになってくれたと思ってたのに、そんな冗談で俺をからかうなんて。」
憮然とした表情でカイトが呟きます。
コンコン!
「カイト、入るわよ。」
そんなときでした、母親であるマリンが部屋に入ってきたのは。
「あれ、さっきリンちゃんいなかった?」
「あぁ、リンなら帰したよ。」
「え、何かあったの?」
「実はさぁ…」

・・・・・・・・・・

「ふ~ん、あのリンちゃんがそんなことをねえ。」
「そうなんだよ、俺もう訳がわからなくてさぁ。」
「でもあの真面目なリンちゃんが言うなら、本当だったりして。」
「えっ?」
「冗談よ。でもさぁ、リンちゃんが魔法使いだったら可愛いじゃない。運動が苦手で絵を描くのも苦手な魔法使いちゃん。あっ、魔法使いなら何でもできちゃうかぁ。まあとにかく、そんなことでふてくされてないで、早いとこ魔法使いちゃんと仲直りして来なさい!」
「あぁ、はいはい。」
いつも通り雑に母親を自分の部屋から追い出しながら、カイトにはマリンの言葉の中で一つだけ引っかかることがありました。
(前にリンが仕上げた漫画を編集部に持ってったことがあったよな…。あのときは絵が上手い人に代わりに描いてもらったって言ってたけど、誰とは絶対に言わなかった…。)
少し考えた後、カイトはリンの帰り道を追うことにしました。

・・・・・・・・・・

ベンチで泣き疲れたリンが、ようやく少し気持ちを落ち着け家路につこうと立ち上がりかけたとき
「リ~ン!」
自分の名前を呼ぶカイトの姿が向こうから現れます。
「カイト…。」
「リン、泣いてたのか?」
「はい、少し…。」
「隣…、座って良いか…?」
「はい…。」
帰りかけたリンの隣に、カイトが座ります。
ただ隣には座ってみたものの、リンにかける言葉が上手く見つからず、カイトはしばらく空を仰ぎます。
結局空を眺めていても上手い言葉は降りて来ず、今までの時間は何だったのか、カイトは単刀直入にリンへ聞きます。
「リン、本当にお前…その…魔法使いなのか?」
「はい…。」
リンはそれ以上答えようもなく、弱々しい声を発します。
そして続けて、カイトが先ほど気になった質問をリンへぶつけます。
「前にさぁ、リンに聞いてはぐらかされたことが一つだけある。リンの描いた漫画を編集部へ持って行ったときのことだ。」
それを聞いたリンの顔が、みるみる青ざめていきます。

(「その3」へ続く)

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