リンの告白(その1)

またリンとカイトものを作ってみました。立ち位置としては、番外編1(「リンとカイト(その6【最終話】)」にあります)の続きみたいな形です。なお、本編を最初から見てみたい方は「リンとカイト(その1)」へ。

マジマジョ 白雪 リン(演:隅谷百花(現おはガール))
     小田原 カイト(演:下川恭平)      


ある日のカイトの部屋。今日もリンとカイトで漫画のネタを練っていました。
作業が一段落したところで、リンが切り出します。
「カイト、前に私のママの話題になったことがありましたよね。そのとき私はごまかして後回しにしましたが。」
「そんなこと、あったっけか?」
突然のリンのフリに、カイトは本当に思い出せないようでした。
「はい、ありました。私、カイトのことが大好きなので、もう隠し事はしたくないのです。」
改まった愛の告白にカイトは鼻を伸ばします。
「でもこれを聞いたら、カイトは私の事を嫌いになるかもしれませんし、私の前からいなくなってしまうかもしれません…。」
「リン、安心しろよ。何を聞いても俺がリンを嫌いになることは絶対にないって!」
「ありがとう、カイト…。」
それを聞いて少しだけ安心したものの、リンの硬い表情は変わりません。
「カイト…、よく聞いてくださいね。…私のママは、魔法界というところにいます。つまり人間ではなく魔法使いです。そして私は魔法使いの子ども、同じく人間ではなく魔法使いなのです…。」
自分が予想していたよりはるか上を行ったリンの告白に、カイトはしばらく口が利けません。
自身最大の秘密を暴露したリンも、カイトの反応を待ち黙り込みます。
しばらく部屋の中に流れる沈黙。先に口を開いたのはリンでした。
「カイト、私の言ったことわかりましたか?」
「ちょっと待ってくれ、突然すぎて頭が混乱してる…。リン、悪いけど今日は帰ってくれないか。」
「はい…。」

・・・・・・・・・・

その帰り道。
カイトの前ではおとなしく帰ってきたリンでしたが、帰り道ではボロボロ泣いていました。
「もう、カイトには会えませんね。」
自分に帰るよう言ったときのカイトの顔、あんな怖い表情を見たのは初めてでした。
あんなこと言わなきゃ良かった、リンは後悔で胸が押し潰されそうになります。
魔法使いと人間、そんなに上手くいくはずがないのです。モモカのお母さんの例は例外中の例外。
こうなることは何となくわかっていたのに…。それでも涙が止まりません。
「もっと後にすれば良かった。そしたらもっとたくさんカイトと一緒にいられたのに…。」
絶望に打ちひしがれ、ジュエルショップ「てぃあら」まで歩ける気力などありません。リンはヨロヨロと近くのベンチに腰を落ち着けます。

(「その2」へ続く)

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