ユリアの最期(その2【最終話】)

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マジマジョ 虹色 ユリア(演:増田來亜(現おはガール、ガールズガールズ))
ティアラ(演:篠田麻里子)                  


・・・・・・・・・・

「ユリア…、本当に良いのね?」
しばらく泣き続けて、ようやく冷静さを取り戻したティアラ。
「はい、わがままを言ってごめんなさい。」
そしてユリアが続けます。
「私はやっぱり、モモカ達と過ごした中学生時代が一番楽しかったな。」
「そうね。私もあの頃が一番楽しかったわ。」
そう言って2人は、ジュエルショップ内に大事に飾ってあるポートレートに目をやります。太陽光を避けて大切にしてきたつもりでも、長い歳月を過ごしたそれは、やはり少し色褪せてしまっています。でも他に飾るべき写真は、100年の間ついぞ出てこなかったのです。
そしてティアラが禁断の魔法を唱えると、ユリアは光の中に包まれていきます。邪魔界と戦っていた頃と全く同じ少女の姿だったユリアは、光の中で大人の女性に姿を変え、そして一気に老けていき、銀髪の可愛いらしいお婆ちゃんの姿になり、やがて静かに命を引き取ります。
「ユリア、これであなたの夢がやっと叶ったのね…。こんなに幸せそうな顔のお婆ちゃんになっちゃって…。」
ティアラは長年一緒にいたユリアの死に涙を流すと共に、その穏やかな死に顔に大いに救われます。
「ユリア、本当にありがとう、今までずっと人間界と魔法界を守り続けてくれて。そしておつかれさま…。」
そう言って空を見上げたティアラは、雲ひとつない青空の中に、あのときの少女たちに囲まれて嬉しそうに目を細めるユリアの姿を見たような気がしたのでした。

(終わり)

私は基本的にハッピーエンドのお話が好きで、特にマジマジョに関してはそれを強く望んでいます。今回のお話はたまたま頭の中で構想ができてしまったのでまとめてみましたが、番外編の番外編として隅にやりたいと思います。これからは元の路線に戻って、ハッピーエンドのお話をたくさん書いていきたいと思います。
なお、今回話中で「クリオネ型の妖精」と表現しましたが、ユリアを取り巻くアレって一体何なのでしょうかね?クリオネで良いのかしら?ユニコーンの精霊と関係あるのかしら?
あと最後に、今回のお話の一部は、以前私が読んだ「ジョジョの奇妙な冒険 第6部『ストーンオーシャン』」の一場面が降りてきたものです。それは主人公の仲間である、一匹のプランクトンを核として人に擬態したフー・ファイターズという仲間が敵に殺され死んでいく場面です。その際に主人公はまたプランクトンを核として生き返らせてやると言うのですが、「それは私じゃない、別の私。」とそのプランクトンが応じるのです。
ジョジョの奇妙な冒険の中でも6部「ストーンオーシャン」は心をえぐられる場面が多いのですが、このプランクトンの生き様・死に様は、私の中で印象深いものの一つです。

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