生まれてくる子どもは?

マジマジョ 愛乃 モモカ(演:三好佑季)
      邪魔彦(演:細田佳央太)  


「正彦先輩、ありがとう」で良い感じになったモモカと正彦先輩がそのまま結婚していたら楽しそう、ということで作ってみました。「リンとカイト」みたいに、思い付いた度に続編を作ってみたいなと思っています。


「どうしたの、正彦さん?難しい顔して…。」
最近の正彦は、邪魔彦だったとき時のように影が目立ち、難しい顔、暗い顔をしながら一人で悩んでいることが多く、モモカはとても心配していました。
「いや、何でもないんだ…。」
無理をしているのが誰にでもわかってしまうような作り笑顔で、正彦は目を細めて笑ってみせます。
そんな正彦の様子にモモカはちょっと考えて、
「ひょっとしてこの子のこと?」
モモカは少しふっくらしてきた自分のお腹を大事そうに擦りながら、正彦に直球で質問をぶつけてみます。
「えっ!?」
普段は元気いっぱいでお調子者のモモカ。自分を優しく包み込んでくれるモモカ。しかしこんなに鋭い女性だったとは、今この瞬間まで思いもよらなかった正彦。そんなモモカに観念して、
「そうなんだ…。」
正彦は静かに搾りだすように答えます。
「正彦さんは、子どものこと嫌い?」
少し上目遣いで、申し訳なさそうに尋ねるモモカ。
心当たりがない訳では決してありません。
自分は人間と魔法使いのハーフとしてこの世に生を受け、誠と梨々花に愛され、そしてスミレという可愛い妹にも恵まれて育ってきました。
しかし正彦は違います。人間と邪魔界のハーフとして生まれ、不幸にも母親とは幼い頃に辛い別れをしています。
「モモカ、決してそういう訳じゃないんだ。そりゃもちろん、上手く子どもと接することができるかなぁとか、不安はあるけど…。」
(正彦さんは今一言も嘘偽りを言っていない…。)
それは女性ならではの直感、いや、長年一緒に愛を築いてきた者ならではの自信と確信です。
「正彦さんなら、子どものことをいっぱい愛して、いっぱい可愛がってくれると思うよ。」
心からそう思って正彦に伝えるモモカ。
「ありがとう、モモカ…。」
「うん!」
「でも…。僕たちの子どもは、一体何者なんだろう?人間?人間と魔法使いのハーフ?それとも人間と邪魔界の…」
正彦に最後まで言わせず、モモカはその人差し指を正彦の唇に押し当てます。
「何だ、正彦さん…。そんなことで悩んでたんだ?」
「そんなことって…。モモカ、これは大事な問題なんだよ?もし人間と邪魔界のハーフだったら…。」
「何言ってんのよ、正彦さん。人間も魔法使いのハーフも邪魔界のハーフもないの。この子は私と邪魔彦さんのハーフなのよ。それ以上でもそれ以下でもない、ただ幸せな子どもが生まれてくるだけなのよ。」
「モモカ…。」
「最初は敵味方に別れて戦っていた正彦さんと私の間に子どもが生まれる、それだけで本当にマジカル…。本当に素敵なことよ。」
(僕は何を悩んでいたのだろう…。モモカがいれば、何でも良い方向に向かっていくじゃないか。)
「本当にありがとう、モモカ。」

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